

エンターテイナーとしての自覚がライバーを成長させる
「ライブ配信を始めるなら事務所に入ったほうがいいの?」「ライバー事務所の選び方が分からない」
そんな悩みを解決するため、ライバー事務所に突撃取材をおこなう本連載。第7回目は「Viibar」でライバーサクセスユニットのリーダーを務める川手さんにお話を伺ってきました。
ライバー経験者の私がマネージャーを選んだ理由
岡田
もともとライブ配信のことはご存知だったんですか?
川手
高校生の頃から約4年間アイドル活動をしていました。
ライブ配信のことを知ったのもアイドル時代で、当時はグループメンバーでアカウントを共有しながら日替わりで配信していたんです。

【プロフィール紹介】川手みお|現役アイドル時代にライブ配信プラットフォーム「SHOWROOM」にて、活動をスタート。その経験を生かし、現在は新卒入社したライバー事務所「Viibar」でライバーサクセスユニットのリーダーとして奮闘中。
岡田
改めてViibarについて教えてください。
川手
弊社はもともと動画制作・編集/プロデュース事業がメインの会社です。
2019年の8月に新規事業としてライバーのマネジメントをスタートさせたばかりでして、私自身はそれまで既存事業の動画周りでアシスタントとして働いていました。
岡田
なるほど。
川手
自分自身もライブ配信をしていた経験が、現役ライバーさんの課題解決に役立てるかもしれないと感じ、ライバー事業部立ち上げのタイミングで担当者に名乗り出たんです!
岡田
プレイヤーではなく、なぜマネジメントサイドに?
川手
実は、ライバー事業が立ち上がる直前の2019年6月までプライベートでライブ配信は続けていました。
ただ、フリーライバーとして活動していたので、自分の配信に何が足りないのかなどの客観的視点がないまま自問自答を続けていて…。
岡田
自分と同じように悩む人をサポートしたいと感じるようになった…?
川手
そうなんです!アイドル時代のポジションも年齢的にちょうど真ん中あたりだったこともあり、先輩にも後輩にも頼られる立ち位置と言いますか…。そんな自分のポジションが楽しかったし好きだったんです。

なんかナルシストみたいですね(笑)。
岡田
なんとなくわかります!
自分の行動が誰かのためになっていると実感できる方がは、自分ひとりのために行動するよりも遥かに有意義に感じられますし。
川手
そうそう!今だから笑って話せるんですが、実はViibarに入社してすぐの頃は天狗になっていたんです(笑)。
これまで自分ひとりで稼いでこれたし、これからも私ならなんでもできると過信していました。
岡田
意外ですね(笑)。
川手
でも、入社してすぐ自分にはまだまだ足りない部分があると痛感しましたし、チームで働く喜びも感じるようになりました。
自分のことだけでなく、自分の周囲も幸せにするための仕事がしたいと思えたことが、マネジメントをしたいと思えた要因でもあるので、そう思わせてもらったViibarには感謝しています。
パフォーマーではなくエンターテイナーであれ
岡田
ここからは川手さんの具体的なお仕事内容についてお伺いしたいです。
川手
パートナーマネージャーとして、ライバーさんのランクアップをサポートする様々な業務を行っています。
例えば、目標設定〜達成までの具体的なアクションプラン策定をはじめ、課題の徹底的な洗い出し、さらにはどうすれば再現性が担保できるかを念頭に置いたPDCAサイクルの立案などです。
岡田
すごい…!ライバーさんによって配信スタイルや性格が違う中で、どのように再現性を保っているのでしょう?
川手
様々ありますが、ひとつはどのマネージャーが担当になったとしても一律の対処ができるよう、知見やノウハウを蓄積したマニュアルを作成しています。
配信を始める前やランクアップを目指すタイミングなど、フェーズに応じて必要なことをまとめてあるので、そのマニュアルをベースにマネジメントをすることで再現性を保つことが可能となります。
岡田
そのマニュアルの内容を教えていただくことは可能ですか?
川手
具体的な内容は明かせませんが、スタンスとしてViibarではライバー=エンターテイナーであることを自覚していただいています。
自分よがりになるのではなく、リスナーさんファーストな視点を我々マネジメント陣も意識していますね。
岡田
リスナーさんあってのライバーですからね。
川手
画面上での映りを最適化したり、常にベストな状態でいることも徹底していただいています。
自分以外のライバーさんと自分を比較した時に、どうすれば自分を選んでもらえるかを常に考えて、自分の強みを聞かれた時にはっきりと答えられるように努力を重ねることが大事です。
岡田
ちなみに、リスナーさんからの意見は素直に受け入れたほうがいいのでしょうか?
川手
ケースバイケースです。そのリスナーさんが応援の気持ちからアドバイスをしてくれているなら素直に耳を傾けた方がいいですが、ただかまってほしいだけのリスナーさんもいるので取捨選択はすべきです。
岡田
かまってちゃん…(笑)。見極めが難しそうです。
川手
ライバーさん自身が明確な目標を持っていればブレることはないはずです。自分の方向性を理解した上でアドバイスしてくれているかどうかは、どんなアドバイスか次第ですぐにわかるので。
岡田
いろんなライバーさんを見てきたと思いますが、成功する人に共通項はありますか?
川手
忍耐力のある人です。うまくいかないときに、本当は自分の改善すべきポイントがわかっていても、目を背けたくなってしまうもの。
自分の欠点を認めることは悔しいし苦しいですが、しっかりと向き合うことで少しずつ改善していける人は成長スピードが速いですね。
ライバーとして成功するのは通過点!夢の実現をサポートしたい
岡田
Viibarの得意分野やアピールポイントを教えてください。
川手
2つあって、ひとつはデータに基づいた信憑性のあるフィードバックをできること。その結果、弊社に所属しているライバーさんは成長率が著しいです。
もうひとつは全員の熱量がとても高く、ライバーさんをサポートすることに全力なメンバーばかりが揃っている点です。

基本的に土日はお休みですがシフト制を導入して土日も対応できるスタッフを整備しています。
岡田
徹底したサポート体制は、所属ライバーさんにとって安心材料になりそうです。
川手
悩み相談や情報共有の場としてライバー交流会を開催したり、最高ランクに到達したライバーさんにはその先にある夢の実現に向けたサポートも行っています!
岡田
その先にある夢の実現?詳しく教えてください。
川手
ライバーとして成功するだけならフリーライバーでも可能なはずですが、その先のサポートこそ事務所がやるべき仕事だと考えています。
ライバーとして一定レベルの知名度を得たら終わりではなく、その次のステップをどうするか、どういう人生を送っていきたいかを共創していく体制強化が目下の課題であり、弊社の目指すべきビジョンなんです。
岡田
アツいですね…!Viibarには所属するためには意識が高くないとダメでしょうか?
川手
どなたでもウェルカムですが、直近2ヶ月だけ稼ぎたいみたいな人よりは「ライバーとして活躍したい」「成し遂げたいことがある」と思っている人の方が化学反応が起きやすいかもしれません。
一般的な転職と同様、ライブ配信を一生の仕事にする必要はありませんが、やるからには全力で挑んでいただきたいですね。
岡田
では、ライバーのマネジメントを担当する際に必要なマインドセットはありますか?
川手
芸能事務所のマネージャーとは全く違うお仕事で、想像以上に数字と向き合う必要があります。
データ分析や仮説検証はもちろんのこと、日々変化するプラットフォームのアップデートなども楽しみながらトライアルを繰り返していける人は向いていると思います。
岡田
最後になりますが、ずばりライブ配信の魅力とは?
川手
住んでいる地域や年齢性別問わず、無限大の出会いと可能性があることです。
リアルタイムなコミュニケーションのおかげでコアな関係を築けますし、需要と供給さえマッチすれば誰でも活躍できる場だと思うので、チャンスが多い部分が1番の魅力です。
岡田
可能性とチャンス!確かにその通りですね。
本日はありがとうございました。
ライバーを一生の仕事にするために頑張るのもいいけど、ライバーとして地位を築いた後にどうするかを考えて行動するのも選択肢のひとつ。
ライブ配信との関わり方は人それぞれでいいし、可能性は無限にあるんだなと改めて感じた取材でした。

